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ヒューマンデザイン・アナリスト 市川丈夫のBlog

イタロ・カルヴィーノ「宿命の交わる城」

宿命の交わる城 (河出文庫)

宿命の交わる城 (河出文庫)

 

昨日は、「セルフ・セラピー・カード」を使って物語を創る、と書きましたが、タロットから創られた小説が、イタロ・カルヴィーノの「宿命の交わる城」です。第一部、宿命の交わる城ではヴィスコンティ版を模したタロットが、第二部、宿命の交わる酒場ではマルセイユ版の図柄が多々挿入され、文中に散りばめられたタロットと並行して読める、言うなれば図象短編集。ずいぶん以前に、初めて読んだ際はまだタロット知識が浅かったため、ピンとこない部分もあったものの、再読したら印象もだいぶ変わりました。タロットを下敷きにした短編集、というアイデアには強い憧れがあるので、いつか必ず、そういった作品を発表したい。