予約していた「GENE KEYS」日本語版「遺伝子易経」が届きました。著者のリチャード・ラッドは、元々ヒューマンデザインを学んでいたものの、後に独立してジーンキーを立ち上げた人物です。この独立の経緯に関しては、リチャード・ラッドがヒューマンデザインの知識を盗んだ、裏切ったというネガティヴな話も聞きますが、それはまあちょっと横に置いておきましょう。
リチャード・ラッドは、さすがヒューマンデザイン時代に「Circuitry(回路)」(ヒューマンデザイン・ジャパンのセカンドディグリーのテキスト)という、64種類のゲートに関する著作を書いているだけに、個々のゲートを、不健康な闇、健康的な才能、超越状態という3段階で表しているあたり、非常に分かりやすいです。それぞれのゲートには、表も裏もあり、健康的に表れる場合もあり、不健康に表れる場合もある。そしてその性質に縛られることなく、超越することも可能である、というのはヒューマンデザインを勉強するうえでも、参考になりますね。
その一方、リチャード・ラッド独自の解釈も多々あり、22番の「オーラ体」「7つの聖なる封印」「地球の9つのイニシエーション」や、55番の「7つの根幹人種と対応する次元」あたりは、ヒューマンデザインではまったく見られない要素です。このあたり、ルドルフ・シュタイナーや、アリス・ベイリーの著作から持ってきたんじゃないの?とも思えます。ある意味、ヒューマンデザインを学んでいる者からすると、ここまではヒューマンデザイン、ここから先は違うモノという線引きが分かりますし、リチャード・ラッドが、ヒューマンデザインのゲート情報に対して、あちこちから集めてきた神秘思想をくっつけたようにも見えます。
2027年の変化にしても、本書では「この世の天国を謳歌する時代の訪れ」とありますが、むしろヒューマンデザインでは逆に「2027年以降、人類は暗黒時代に突入する」「地球の人口が半分以下に減る」としており、本書の解釈が、ずいぶん甘く見えてしまいます。
一応、各ゲートの闇・才能・超越について書いた部分は参考になりますが、それ以外は「?」という感じです。やはりこれは、ヒューマンデザインから独立して、自分なりの神秘システムを組もうと思ったものの、権利関係でそれが叶わず、苦肉の策として、こういう形になった表れでしょうか。リチャード・ラッドがヒューマンデザインに残ったうえで、64のゲートの解説書を書いてくれていたら良かったんですけどねえ……