NO PLAN NOTE 

ヒューマンデザイン・アナリスト 市川丈夫のBlog

「易の話」「無心ということ」

易の話 (講談社学術文庫)

易の話 (講談社学術文庫)

 

講談社学術文庫「易の話」を読了。サブタイトルに『「易経」と中国人の思考』とあるように、卦の解説が中心ではなく、易を生み出した古代中国の思想、世界観などをまとめた一冊です。陰と陽、有と無、剛と柔、善と悪、虚と実、と云った関係を、ただ単に、相反する関係として意味づけるだけではなく、互いに引き合い、存在し合う「対待(たいたい)」関係として解いています。

このあたり、先日購入した本田濟氏の「易」にも収録されている、孔子の「繋辞伝」(易経の哲学的解説書)からの引用も多く、あらためてそちらも読むと同時に、そのうち老子も再読する必要があるなと。

無心ということ (角川ソフィア文庫)

無心ということ (角川ソフィア文庫)

 

さらに「無」とは何ぞやと云うところも再確認したくなって、鈴木大拙氏の講演録「無心ということ」を読み直してみたり。しかし易占いへの興味から、孔子、禅へと寄り道しているのだけれど、それもまた、ひとつの所に留まらぬ、変化し続ける「無住」であって、心が赴くままの、「無心」な寄り道なのかもしれません。