ジョン・ハイダー「タオのリーダー学」

タオのリーダー学―新時代(ニュー・エイジ)を生きぬくための81の戦略

ネット古書店で、絶版「タオのリーダー学」を購入。ずいぶん前に、何かの本の参考文献一覧で本書を見て、それ以来、読もうと思っていたけれど、どの本で見つけたかは失念……

サブタイトル「新時代を生きぬくための81の戦略」とあるように、老荘思想のタオ(道)イズムを規範に、どのように人を導くかが述べられています。 もっとも本書は1992年刊、原書は1985年刊であり、そういう意味ではとっくに「新時代」になっているのだけれど、本書にあるリーダー観、組織観を持った企業はどれだけあるのだろうと思ったり。

賢いリーダーは、ことさら偉ぶったり、部下または生徒の業績に等級をつけたりはしない。そんなことをすれば、グループ内に成功か失敗かを気にする気風が生じる。それにつづくのは競争と嫉妬である。物質的な成功をことさらに評価することも同じ結果を生む。多く持つ者は貪欲になり、持たざる者はさもしくなる。(p.14)

自分はもうサラリーマンではないけれど、かつて働いていた時代を思うと、なかなかに考えさせられる内容ではあります。