- 作者: マーシャルゴールドスミス,マークライター,Marshall Goldsmith,Mark Reiter,斎藤聖美
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2007/10
- メディア: 単行本
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「コーチングの神様が教えるできる人の法則」を読了。本書は、企業の要職にあるエクゼクティヴと呼ばれる人々へのコーチング指南本。なにしろコーチングする相手は、年に何億円も稼ぎ出す「できる奴ら」なので、当然自分の仕事ぶりには自信を持っているし、自分の考えこそ正しいと信じ切っているような人たち。ところが上司や部下たちに彼らをどう思っているか聞いてみると、「ここがちょっと……」と言われるどころか、「金は稼げるけど嫌な奴」的に見られることもままあり。そのフィードバックを本人に伝えるや、初めはムッとするも、そこはそれ基本的には「できる人」なので、自分の弱点を素直に認めて改善に取り組む……と云うのがひとつの流れになっております。
本書で僕が一番興味を惹かれたのは「変わろうとしない人を変えようとしてはいけない」と云う部分です。あまりにも根深い問題を抱えた人は、改善することを受け付けない。自分には問題が無く、すべての原因はまわりの人間にあると思っている人は、自分の正しさを宗教のように固く信じている。説得してコーチングしようとしても時間の無駄だと著者は言っています。
なるほど、たしかに「私は悪くない、悪いのはみんなだ」と言うような人がいたら、話し合う気もしなくなってきますね。そのまま放っておいて、後はどうなるか知ったことではないと。
- 作者: デニス・ウェイトリー,加藤諦三
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/04/20
- メディア: 単行本
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ただデニス・ウェイトリーの「成功の心理学」によると、生まれながらにして恵まれた環境に育った人は、変化する必要性を感じず、成長を望んだとしても気力が沸き起こらないとも書いています。 また成長することで自分が「勝者」になってしまうと、より大きな責任を負わされたり、人々の模範にならなければならないので、成長を回避する場合もあると。あるいは幼少期に心の傷を負ったため、周囲の人間が信じられず、過剰防衛的に他人からの助言もはねつけるとか。
そう考えると「変わろうとしない人」の奥に、変化を拒む原因を見つけることも大事かなと。無論それが時間の無駄だとゴールドスミスは説いているのですが、「どうせ無理だろう」と早期に見捨てるのもどうかなと思ったり。
僕自身も「変わろうとしない人」に会ったことがあり、正直めんどくさい人でもあったのですが、もしもう一度会えたなら、その辺り確かめてみたい気もしますね。それは当人にとったら、とんでもない大きなお世話で、きっと怒られたりするのだろうけど、そこで怒りが生まれるのなら、やはりその根っこには何かが重たく横たわっているのだろう……などと考えてみました。
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