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ヒューマンデザイン・アナリスト 市川丈夫のBlog

【読書】「その日暮らしの人類学」

文化人類学者、小川さやか氏の「その日暮らしの人類学」を読了。タンザニア都市部でのフィールドワークを通じて、プロフェッショナルではなく、ある程度何でもできるゼネラリスト的な生計の立て方や、正規商品ではなく、コピー商品を購入する等、未来のことはあまり考えない生き方や経済についての一冊。

ヒューマンデザインでも、個人個人によって、計画的に生きるか、場当たり的に生きるかがチャートに表れますが、僕自身は場当たり75%のデザインです。実際、このヒューマンデザインのアナリストという仕事だって、ほとんど「その日暮らし」ですよ。一応、今は継続的にお客さんが来てくれてますが、予定が入っているのは、いいとこ1ヶ月~2ヶ月先までです。そこから先はまったく収入のアテが見えていませんが、特に不安はありません。お客さんが減ったら減ったで、あまった時間をテキストの翻訳に当てられるし、何なら遊びに行ってもいいし、買ったままになっている本を読んだり、ゲームをすればいいと。むしろそういった時間を持つことがQOL(クオリティ・オブ・ライフ 人生の質)を上げてくれるんじゃないかと。

また、ちょうど今トランジット(星の位置)としても36-35「ある程度なんでもできるゼネラリスト」「入門マニア」のチャネルがつながっています。ここはよく書いていますが「サーフィンをやったことがない、一回やってみよう」「スペイン語って習ったことがない、一回習ってみよう」というように、未経験の経験に対して期待が高まり、それを一回経験すると感情的に落ち着き、ある意味、飽きてしまい、また別の未経験のことに惹かれていく……というチャネルです。

タンザニアでは、収入を得る道を複数にしておいて、ひとつの仕事で失敗しても、別の仕事で食いつなぐ人の方が大多数だそうです。まさにこの36-35「ゼネラリスト」チャネルのように、あれこれ経験を重ねて、そのどれもプロフェッショナルではないけれど、複数の方法で少しずつ収入を得るわけですね。日本では、どこかの会社に就職して収入源をひとつにする人の方が大多数でしょうが、それもタンザニアから見れば『いや、その収入源が断たれたら終わりじゃないか』となるわけです。

たしかに僕自身、このチャネルを持っている人を何人か見て来ましたが、本当に36-35「ゼネラリスト」として、さまざまな経験を活かして複数の方法で生計を立てている、なんて人は見たことがありませんね。むしろ、プロフェッショナルになれない自分を恥じている方が多かった印象です。それも日本社会における『ひとつの会社に勤めて働くのが当たり前だ』『その道をプロフェッショナルとして究めるのが正しい』という呪いのような条件付けのせいかもしれません。

結局、ひとつの会社から給料30万円をもらうのと、毎月10万円の仕事を2つ、毎月5万円の仕事を2つやるのは、金額的には同じなわけです。もちろん社員として働くメリットも多々ありますが、ひとつの仕事に束縛されるデメリットもありますし、つぶしがきかないわけですよ。ですので、36-35「ゼネラリスト」チャネルを持っている方は、その様々な経験を活かして是非、様々な方法で生計を立ててみてください。この道ひとすじ何十年……という働き方ではないと思いますよ(^_^)