「数秘術マスター・キット」の著者、キャロル・アドリエンヌの著作2冊を読了。どちらも個人的事件を通して、人生の目的にたどりついた人々の物語が綴られています。著者の人生も、離婚を経験し、シングル・マザーとして多忙な時期に数秘術と出会い、精神世界の探究を始めた後、再婚したものの、乳癌を患って再び離婚、しかし「聖なる予言 実践ガイド」の共著者となり出版的に成功……と云う波瀾万丈なもの。
- 作者: ジェームズ・レッドフィールド,キャロル・アドリエンヌ,山川紘矢,山川亜希子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1995/04
- メディア: 単行本
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ここで語られるのは、病気や離婚などの個人的事件を転機として捉え、それを契機に本当に自分がやりたかったこと、進みたかった道へ向かうことです。しかし世の中には「好きなことでメシが食えるはずがない」と云う意識が蔓延し、この根拠のない考えに縛られてはならないと説いています。
自分自身を振り返ってみると、「作家になりたいので」「作家に専念したいので」と告げ、二度、会社を辞めた経験がありますが、今から考えると恐ろしく無謀な行動で、経済的に考えれば、二足のワラジを継続した方が賢明だったかもしれません。
しかし実際、原稿の締め切りと、会社の営業目標の板挟みとなり、どちらも中途半端な結果になった時点で、自分には二足のワラジは無理だと痛感し、だったら作家業に専念した方が後々、後悔も無いだろうと決断した次第です。それでも10年以上、専業で食い繋いでいるのだから、これで良かったのでしょう。
もっとも「転機を迎える」と云う言葉からが示すように、転機とは自発的に生み出すものじゃなく、勝手に向こうから来るものかなと。そういった本当の意味での転機は、僕の場合、2008年の事件なのですが、この話、長くなるのでいずれまた。