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ヒューマンデザイン・アナリスト 市川丈夫のBlog

【読書】「結局、自分のことしか考えない人たち:自己愛人間への対応術」

先日購入した、心理学者サンディ・ホチキスの「結局、自分のことしか考えられない人たち:自己愛人間への対応術」を読了。以前からこの手の本はよく読んでいますが、病的な自己愛人間(ナルシシスト)についての分析です。

ヒューマンデザインでも「あなた自身を愛しなさい(Love Yourself)」と言いますし、自己愛は非常に大きなテーマですが、本書で言うと「真の自尊心を持った健全な自己愛」と「自分を優れた人間だと思い込み、他人を尊重できない不健全な自己愛」は違いますよと。そう、健全なTrue Selfも、不健全なNot Selfも『私は、自分を愛しています』とは言うんですよ。でも、自分より有能な人や、美しい人が存在するのが許せず、その人の足を引っ張ったりケナしたり、相手を好き勝手に利用する……となると、それは不健全なナルシシストでしょう。この世には、自分より有能な人もいるし、美しい人もいるけれど、だからといって自分に価値が無いわけじゃないし、私はそんな自分が好きですよ、と言うのが健全な自己愛者だと思うのです。

そう考えると、不健全なナルシシストって、言ってること(発言)と、やってること(行動)がチグハグなんですよね。『私は自分を愛してます』と言う割に、等身大の自分が好きではないし、自分をもっと大きく見せようとしたり、自分は有能で全能な人間だと思い込んでしまう。いやいや、本来の自分(True Self)を見つめましょうよ、と言っても、現実の自分なんて見たくないし、妄想で膨らませた自分(Not Self)でいたいと。

その妄想を補完できるという意味では、ヒューマンデザインって非常に危険なツールだと思っています。ヒューマンデザインは、本来の自分(True Self)を分析できますが、自分に都合の良いところだけピックアップして妄想の自分(Not Self)を作り上げることだってできますからね。使う人によって健全にもなり、不健全にもなるという意味では、まさに「諸刃の剣」的な知識ですよ。ああ、怖い怖い(^_^;)

でもねえ、時代は2027年2月15日から6番ラインの時代に入りますし、すでにその影響は前倒しでやって来つつあります。6番ラインって「言行一致」「言葉で言ったなら、実際に行動して模範を示す」「言葉で言わなくても態度で示す」という、実行性を重んじる世界ですよ。これから先の時代では、そのように口先だけの不健全なナルシシストがあれこれ言っても『いや、そうは言いますけど、あなたは実際に自分を愛する行動をしていませんよね?』とツッコまれるかもしれません。また、口先だけの人が信頼されなくなるでしょう。多分これを読んでいる皆さんも、これからますます「実際にどう行動しているか」を基準にして、人を判断していくと思いますよ……