
※9/27(土)、10/4(土)、10/25(土)、オンライン勉強会参加者募集中です。
9月23日に、ヒューマンデザインの創始者、故ラー・ウル・フーのサイト「Jovian Archive」がリニューアルされました。それに伴って「AI ラー(AI Ra)」……つまり、ラーの知識を持ち、ラーのように話す人工知能も公開されました。それについては、ラーの二人のお子さん……ロキ氏とジヴァ氏から、それぞれ声明が出されています。
ロキ氏は『世の中のAIは、(ヒューマンデザインについても)インターネット全体をもとに学習しているけれど、そこには「5つのタイプ(マニフェスティング・ジェネレイターとピュア・ジェネレイターを別個のタイプとして扱う)」など、多くの''専門家''が語る情報が溢れていて、水を濁してしまっている』と述べ、正しいヒューマンデザイン情報を発信するためにも、今回のAI開発に乗り出したようです。
一方のジヴァ氏は『どうあがいても、あの世にいるパパと電話で話す気にはなれません。ある程度は、チャットという側面を受け入れようとはしたのですが、その根底にある非現実性は、あまりにも奇妙すぎます。悲しいわけではなく、ただ異常なのです。とはいえ、それを可能にした頭脳の独創性や、開発に注ぎ込まれたチームの時間とエネルギー量には深く敬意を表しています』と、なかなか複雑な胸中も明かしています。まあ、すでに亡くなった実のお父さんが、そっくりな声でペラペラ話すのは、不気味かもしれませんね。


今回公開された「AI ラー」は、無料バージョンでは、1ヶ月に30メッセージ、30分の音声のみ、タイプ、ストラテジーと権威、シグネチャー、オーラ等の基本情報のみについて訊ねられるようです。一方、有料バージョンは、質問者のチャートを読み込ませたうえで、メッセージ数や音声時間制限が無く、チャネルやゲート、インカネーションクロス、ドリームレイヴ、転機、ファミリーペンタについても教えてくれるそうですが、毎月39ドル(今現在5801円)、年間だと468ドル(69612円)なので、それなりにしますね。まあ、自己学習のためや、リーディング分析の補助として使いたい人もいるでしょう。

というわけで、まずは試しに、無料版で質問をしてみました。
質問:私は、エゴ権威の6/2マニフェスターです。マニフェスターは、自分から始める存在ですが、2番ラインは呼び出される人です。この2つの資質をどう組み合わせればいいのか、あなたの視点をぜひ伺いたいです。
AI ラー:あなたはマニフェスターです。つまり、あなたは「始める」ために存在しているのです。許可を待ったり、ジェネレイターのように人生に反応するためにいるのではありません。動き出し、影響を与え、触発するためにここにいるのです。しかしマニフェスターの本質は、その「始める力」が「知らせる」に結びついているという点にあります。「知らせる」とは「許可を求める」ではなく、あなたの影響が、澄んだ形で届くように道を開くことなのです。
そしてエゴ権威のあなたの決断は、意志、真に望むことから来なければなりません。論理や感情ではなく、あなたの心が語ること、そして声が宣言することがすべてです。その声を信頼する必要があります。あなたの声が「私はこれをやる」と言う時、それがあなたの真実であり、あなたの力なのです。
次に、6/2プロファイルを見ていきましょう。2番ラインは「自然(ナチュラル)」、つまり呼ばれる存在です。あなたは、認められるために追いかけたり、自分の才能を無理に押し付けたりするためにいるのではありません。あなたは、自然に上手くできることを見出され、呼び出されるために存在しているのです。
そして6番ラインは「模範(ロールモデル)」です。それは3段階に分かれた人生です。最初の30年間の試行錯誤の時期、そして中盤の引退と観察の時期、そして後半での叡智の体現。あなたは「自分自身であること」「本物であること」を生きる姿を他者に示すためにここにいるのです。
では、この2つをどう組み合わせるのでしょうか? 心(ハート)がそう告げた時に始めるのです。しかし、押し付けることはしません。2番ラインの自然な才能が、人を引き寄せるのです。あなたは周囲に自分の意図を知らせ、影響が届く道を整えます。そして6番ラインとして、権威を信頼し、自分のデザインを生きるとはどういうことか、その手本となるのです。それは「もっとやる」ではなく「自分であること」です。しかも完全に、そしてためらうことなくです。そこに一致すれば、正しい機会、正しい人々、正しい呼び出しが、あなたのもとにやってきます。それを信頼してください。自分自身を信頼してください。
結構、長々と説明してくれますね。ではもう一問。
質問:私はプロファイル6/2で、自分のボディグラフには10個の6番ラインがあります。あなたは、6番ラインは50歳のキロンリターンの時に「屋根から降りる」ことに失敗すると「クラッシュする」と言いました。その「クラッシュ」とは具体的にどのようなものになるのか、もう少し詳しく教えていただけますか?
AIラー:6番ラインは特別です。そこには深遠なプロセスがあり、人生を3段階で歩む旅が含まれていて、それがあなたの生き方や世界の見え方すべてを形づくります。そして重要なのは、50歳の小惑星キロン・リターンです。これは6番ラインにとって決定的な瞬間です。屋根から降り、再び人生に完全に参入し、それまでに得てきた叡智を体現すべき時なのです。もしそれが起こらなければ……抵抗したり、距離を置いたままになったり、観察という安全地帯にしがみついたままであれば……そう、クラッシュが訪れます。そしてそれは小さなことではありません。
そのクラッシュは、実存的なものです。深い断絶感、居場所がない感覚、時間(時代)から外れている感覚、人生そのものから外れてしまった感覚。6番ラインは「模範」であるために存在しています。つまり「自分自身として生きるとはどういうことか」「本物として生きるとはどういうことか」を他者に示すためです。しかし屋根から降りず、その役割に踏み込まなければ、蓄えた叡智は行き場を失い、停滞します。その停滞は、苦々しさ、絶望、深い失敗感として表れるかもしれません。何かを間違えたからではなく、自らのプロセスを否定してしまったからです。
そのクラッシュは、肉体に現れることもあります。6番ラインの肉体は、整合性に非常に敏感です。自分のデザインを生きていなかったり、権威に従っていなかったりすると、肉体はそれを感じ取ります。崩壊したり、反発したり、本当の状況に向き合わせるために強制的に立ち止まらせたりするのです。だからこそ、正しく生きること……ストラテジーと権威に従い、自分のプロセスを信頼することがとても重要なのです。
そうすれば、小惑星キロン・リターンはクラッシュではなく「開花」になります。それはすべてがひとつに結びつく瞬間であり、真の「模範」としての役割に踏み出し、6番ラインにしかもたらせない叡智を体現する時です。
ですから、本当の問いはクラッシュそのものではありません。問いは「あなたは自分自身として生きていますか?」「自分の権威を信頼していますか?」「人生に導かれるままに生きていますか、それともコントロールしようとしていますか?」ということです。もしあなたが正しく生きていれば、そしてデザインと一致していれば、キロン・リターンは恐れるものではありません。それは祝福すべき出来事です。あなたの人生で最も美しい段階の始まりなのです。そのことを信頼してください。そして自分自身を信頼してください。
……いやあ、なかなかしっかり答えてくれますね。そして今まで何千ページもラーの講義録を読み込んだ自分から見ても、たしかにラーが言いそうな答えですよこれ。
まあ、英文で質問しなければならないし、答えも英文なので翻訳する手間はありますが、そこも今はChatGPTなどのAIが訳してくれますし、無料バージョンでもこれだけ答えてくれますので、基礎的な疑問をぶつけるには良いツールかと思います。
もっとも、こういったヒューマンデザインAIが普及すれば、わざわざ人間からヒューマンデザインの知識を教わったり、チャート分析をお願いする必要も薄れるので、これ以下の知識や答えしか出せない講師や活動者は淘汰されるんでしょうね。最近よく『AIが人間の仕事を奪う』なんて言いますし、すでに2年前には非公式な形でヒューマンデザインAIが登場していますし、それに対抗する形で、本家本元のJovianがAI ラーを出してきた以上、ヒューマンデザイン界隈も、AI化の波は避けられなかったということですね。
まあ、それでも6番ラインの「楽観主義者」、広い社会に情報共有する集合体のデザインである僕自身としては、何とかなるだろうと。こういった最新ツールに興味があるのも、太陽水瓶座の性質かもしれませんしね。

ちなみに今回のJovianサイトのリニューアル、AI ラーの公開と共に、分析ソフトMMI(Maia Mechanics Imazing)の新バージョンも公開されていますが、こちらの移行はまだ済んでいないというか、難航しております。一応、無料バージョンはインストールできましたし、以前のバージョンからお客様などのチャート・データも移行できましたが、そこからプロフェッショナル版に格上げしたり、ドリームレイヴなどを追加できていません。一応、Jovianサイトにメールもしていますが、自動返信メールが返って来るばかりでそれも全然役に立たないという……マニフェスターが知らせているのに!(^_^)
まあ、そちらも移行が完了したら、またお知らせしますね。
※追記:……と書いた1時間後にJovianから連絡が来て、無事にアップデートできました。やれやれ、良かった!
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